顔面がピクピクする

顔面がピクピクするとは

顔面が自分の意志とは関係なく、顔の半分が勝手にピクピクしてしまう。このような場合は、顔面神経の異常な興奮によって起きるけいれん（片側顔面けいれん）が考えられます。通常は目の周囲から始まり、次第に口元へと広がっていきます。最初のうちは、まぶたがピクピクする程度ですが、やがてはあごの下の筋肉もけいれんするようになります。患者に女性が多いことでも知られています。

頻度についてですが、最初は緊張した時だけに起こりますが、だんだん時間が長くなり、やがて一日中、時には就寝中も起こるようになったりします。原因については、脳の深部において血管と顔面神経が接触して神経を血管が圧迫することで起きると考えられています。けいれんをひどくさせる誘因として考えられているのが、ストレス、疲れ、睡眠不足、喫煙などです。なお、同じようなけいれんとして、眼瞼けいれんというのもありますが、こちらは自由に目が開けにくい、瞬きが増えたりしているといった症状が現れますが、ピクピクするといったことはありません。

片側顔面けいれん自体は、命にかかわるものではありませんが、症状が強い場合は抗けいれん薬などの薬物療法、ボツリヌス毒素療法（当院では現在行っていません）を行います。なお根本的に治すには手術が必要で、顔面神経から接触して圧迫する血管をはがす神経血管減圧術を行います。